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2019/05/20

自費出版・花きり事件③


受付のカウンターに飾ってある花が切られる日は続いたが、我々は次第に焦りと疲労感だけが蓄積されてきた。
そこで、最後の手段として受付のフロアーを徹夜で見張ることにしたが、実際のところ深夜に犯人と出会うことを考えると恐ろしい気持ちもあり、家で初めて飼育のメリー(プードル)連れて行くことにした。

メリーは私たけには従順で人間と勘違いしているような犬で、他人にはもちろんのこと家族が近づいても歯をむき出しにして威嚇する子で、この犬だったら私に若しものことがあっても助太刀してくれると思い、帰宅後に再びメリーを連れて車で会社に向かった。

※現在飼育しているプードルは三代目です。

今夜は、いよいよ花泥棒と対決することがあるかと思うと武者震いをした。
メリーは多少戸惑いながら私と一緒に過ごせることに喜んでいるようだ。受付のフロアーに入り扉の内側からセロテープを貼り、イレに行ったあとも都度貼り直すことにした。

ビルの中は外と異なり暖かく、毛布一枚でも充分であった。
深夜になると天井付近から「ポキッ、ポキッ」と不気味な音がしたが、新しいマンションも同じように昼夜の温度変化で天井材が伸縮する音である。

仕事上、これくらいは常識の範囲でも賑やかな日中と比較すると不気味である。
夜半を過ぎて窓から外を見ると、新聞社の車が朝刊をJRに運ぶ姿は昼間とは全く違う光景であり、カウンターの花もドアの目張りも完ぺきなことに一安心した。

連日の対応疲れかビル内の暖かさのためか、早朝の3時頃から4時までウトウトしてしまい東の空が明るくなりつつあった。
愛犬とは、受付のカウンターから数メートル離れた応接室でドアを開けて見張っていたが、カウンターを見ると3本あった花のうち2本は花の部分だけ無くなっていた。

とたんに体中が震え髪の毛が総立ちになったことが解ったが、扉の目張りを見ると破られた形跡はなく、メリーも吠える事はなかったので少し落ち着いて考える時があり、頭の中では諸々の事が回転を始め一つの仮説が考えられた。(続く)


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コメント

非公開コメント

えええーΣ(゚Д゚)
すごいミステリーですね。
見張っていたはずなのに花の首が無くなってしまうなんて・・・!
この謎にはどんな秘密が隠されているのでしょう!?
次回が楽しみです。
(春駒さんと一緒に見張ってくれたメリーちゃんが健気ですね♡)

こんにちは、

間もなく終末を迎えますが、皆が嫌な思いをした事件で、こうしたこともあるのかと思ったほどです。
初代のプードルとは良く気が合いましたが、二代目、三代目はオヤツが惜しい時しか寄って来ません。
犬も個性がありますね。